三好 優花 | 日本語・日本文化学類とは | 日本語・日本文化学類 筑波大学 人文・文化学群

日本語・日本文化学類とは?
What is "Nichi-Nichi"?

教員の紹介Faculty

三好 優花MIYOSHI Yuka

  • 人文社会系(国際日本研究専攻)助教
  • 日本語教育文法・日本語学

Japanese pedagogical grammar, Japanese linguistics

主な担当授業

日本語教育学特別演習Ⅳ、Japan-ExpertインターンシップⅠ など

研究分野の紹介

私の専門は日本語教育文法です。「日本語教育文法」というのは、馴染みのない言葉かもしれませんが、簡単に言うと、日本語を勉強している学習者のための文法です。

日本語教育文法について考えるべきことは色々とあるのですが、私は特に、「ある文型が実際にどのような文脈・状況で使われるのか、なんのためにその文型が使われるのか」ということに興味があります。例えば、日本語教育現場で教えられる文型の一つに、「~(よ)うと思う」(例:「いこうと思います」)というものがありますが、「話者の意志を伝える表現だ」という説明だけでは、実際にいつ使えばよいのかということや、「つもりだ」等の類義表現との違いも分からず、なかなか使えるようにはなりません。

そこで、学習者が話せるようになるための日本語教育文法を目指し、コーパスやシナリオ等の用例や自分が日常生活において見聞きした実例をもとに、当該文型の実際の使われ方について考察しています。

研究業績

  1. 三好優花(2023.09)「話題から見る「シヨウト思ウ/思ッテイル」と「ツモリ(ダ)」の使い方―『日本語話題別会話コーパス:J-TOCC』の分析を通して―」『日本語/日本語教育研究』14、pp.121-136、ココ出版
  2. 三好優花(2023.05)「将来の夢・進路の語り方」『日本語習熟論研究』1、pp.49-66、日本語習熟論学会
  3. 三好優花(2020)「日本語母語話者は「(よ)うと思う」をいつ使うのか―日本語教育の観点から―」『日本語文法』20(2)、pp.108-124、くろしお出版

メッセージ

私はもともと大学に入学した頃は高校の英語教師を目指していたのですが、偶然受講した日本語教育に関する授業がきっかけで、何も考えずに話すことができる日本語について、客観的に捉えなおすということの難しさと面白さに魅了されました。それから日本語教育の勉強を始め、さらに、実際に教えるようになり、今に至ります。

日本語を教えていると、「なんか教えにくいな」と感じたり、学習者から思わぬ質問を受けたりすることがあり、こうした経験が研究へとつながります。そして、研究成果を教育現場へ還元するという、教育現場と研究とを行き来しつづける研究をしていきたいと思っています。

みなさんにもぜひ、ご自身の語学学習経験等を踏まえて研究を進めていってほしいと思っています。一緒に日本語を見つめ直してみませんか。


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