教員の紹介Faculty

藤井 嘉章FUJII Yoshiaki
- 人文社会系(国際日本研究学位プログラム)助教
- 日本古典文学・和漢比較文学
Classical Japanese literature, Wakan (Japanese-Chinese) comparative literature
主な担当授業
日本文学の歴史、中国文学と日本文学演習I など
研究分野の紹介
江戸時代における古典研究と文学・思想とのつながりを主な研究対象としています。
中心となるのは、本居宣長を代表とする国学と、荻生徂徠をはじめとする古文辞学(漢学)です。とくに、和歌の注釈や詠作、漢詩の韻律や表現を具体的に読み解きながら、近世日本の人々が中国の文学や思想をどのように受けとめ、それを自身の古典理解や文学表現へとどのように作り替えていったのかを研究しています。
日本文学を日本の内側だけで完結させず、東アジアにおける言語・文学・思想の広がりの中に置いたときに見えてくる新たな側面に光を当てたいと考えています。さらにはより一般的に人間が物事を捉え、考えるとはどのような営みなのか、その過程で生じる可能性や危険性はどのようなものか、ということを研究上の大きなテーマとしています。
研究業績
- 藤井嘉章『本居宣長の古典注釈―和歌の翻訳・本歌取・縁語』(花鳥社・2025年)
- 藤井嘉章「本居宣長『源氏物語玉の小櫛』における引歌と本歌」(『樹間爽風』第5号・2026年)
- 藤井嘉章著・蕭龍訳「荻生徂徕的杜甫次韵诗」(『東亜唐詩学研究』第8輯・2024年)
- 藤井嘉章「荻生徂徠の平仄意識―『徂徠集』七言律詩の平仄調査を通して―」(『樹間爽風』第3号・2024年)
- 藤井嘉章「本居宣長の歌合判詞の研究試論(一)―評語「かけ合」に着目して」(『日本文学研究』第63号・2024年)
メッセージ
私自身、大学では中国語を専攻し、中国への留学を経験したのち、大学院で日本古典文学の研究へと進みました。授業で中国語の声調やピンインを習っていた大学1年生の頃には、自分が将来、本居宣長や和歌を研究しているとは想像すらできていませんでした。
振り返ってみると、中国語を学んできた経験は、日本古典文学を新しい角度から捉えるための大切な土台となりました。日本の古典文学は、中国のことばや文学、思想を受け入れながら形づくられてきた長い歴史をもっています。その両者の交わりをたどっていくことが、現在の私の和漢比較文学という研究につながっています。
大学で何を学ぶか、将来どのような人生を歩むのかについて、最初から一つの正解が決まっているわけではありません。大切なのは、正しい道を選ぶことよりも、自分が選んだ道を正解にしていくことだと思います。
筑波大学の日本語・日本文化学類には、さまざまな角度から日本を探究する環境があります。自分の専門を確保しながら、異なる言語や文化、時代、さらには別の学問分野にも目を向け、自分にしか歩めない道を正解へと築き上げていってください。
