教員の紹介Faculty

山中 梓YAMANAKA Azusa
- 人文社会系(人文学学位プログラム言語学サブプログラム)助教
- 日本語学
Japanese linguistics
主な担当授業
総合演習I-a、総合演習II-a など
研究分野の紹介
日本語学の中でも日本語の歴史を、その中でも特に「人称代名詞」の歴史を研究しています。
「人称代名詞」とは、「わたし」や「あなた」など話し手や聞き手を指す専用の語です。英語では「I」「YOU」にあたるものが、日本語ではそれぞれ「わたし」「俺」「僕」、「あなた」「お前」「君」などバリエーション豊かであること、また「わらは」「それがし」、「汝」「そなた」など過去には使われていたものの今は使われていない人称代名詞が多くあることに興味を持ち、どのように、そしてなぜ、そのような状況になったのかを明らかにしたいと考えています。
そのために現在は、日本語の人称代名詞の多くがもともとは人称代名詞ではなかったという点に着目しています。たとえば「あなた」は「遠くの方向・空間」を表わしていましたし、「わらは」は「子ども」を表わしていました。これらの語が、話し手や聞き手を指すように変化する過程について、現在明らかにしているところです。このような人称代名詞の成立過程を明らかにすることで、言語がどのように変化するのかという言語変化の傾向の一部を明らかにすることも目指しています。
研究業績
- 「人称詞「御身」の成立」『国語学研究』64, pp.58-71. 東北大学大学院文学研究科『国語学研究』刊行会、2025年
- 「人称詞「あなた」の成立」『日本語文法』 25-1, pp.3-19. 日本語文法学会、2025年
- 「人称詞「こなた」の成立」『日本語の研究』 20-3, pp. 18-34. 日本語学会、2024年
メッセージ
日本語の歴史をみると、「普段は「当たり前」と思っているけれど、実は「当たり前」ではなかった」ということによく気が付きます。たとえば、日本語の文章では漢字とひらがなとカタカナが使われること、「わ」と発音するのに「こんにちは」「私は大学一年生です」というように「は」と書くこと、人称代名詞がたくさんあること……。そんな日本語の「当たり前」を探して、日本語や自身の母語のことを少し客観的に見直してみませんか。
