異文化交流
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海外レポートOverseas Report

モスクワ市立教育大学(2017年1月)

2017/01/10 ロシア 田中結梨

с новым годом!(明けましておめでとうございます!)
初めて海外レポートさせていただきます、日日3年の田中結梨です。

赤の広場にある聖ワシリー寺院
赤の広場にある聖ワシリー寺院

私は今、モスクワ市立教育大学(通称мгпу)に留学しています。モスクワに来てもうすぐ2か月、最初は歩くのすら大変だった雪道も、今は足跡を付けながら進んでいくのが楽しいと思えるようになりました。今回は、モスクワで私が勉強していること、モスクワの年末年始についてお話したいと思います。
まず、モスクワの年末年始について。私がモスクワに来た11月中旬から、徐々に街にクリスマスツリーが飾られ始めました。あちこちに大きなツリーがあり、クリスマスムード漂う町中にウキウキしながら大学に通いました。そして12月半ばになると、町中のイルミネーションは一気に増え、有名な観光地である「赤の広場」は大勢の人でにぎわっていました。日本では、12月25日のクリスマスが過ぎると、町やお店のショウウインドウは一気にお正月モードに変わり、クリスマスツリーも見ることができなくなってしまいますが、ロシアでは1月になった今も、大きなツリーがたくさんありサンタクロースなどのクリスマスの飾り物も売られています。ロシア正教のクリスマスは1月7日だから、というのもありますが、ロシア人にとっての年末年始の大切さも関係しているようです。ある学生から聞いたのですが、12月31日からお正月にかけては、ロシア人にとって1年で最も大切な日だそうです。年末年始は皆家族で過ごし、新年の訪れを祝います。日本での三が日が9日まで続き、仕事始めは10日。家族連れが多く、お祝いムードが続く街は、日本で見る新年とはまた違った新しい景色を見せてくれました。
次に、大学での勉強について。この大学で私は、日本語教師としていくつかの授業を担当させていただいています。授業を通して常に実感するのは、日本語で日本語を教えるということの難しさです。私は日日で日本語教育に関連する授業を多く履修してきました。しかし、現場に来るとここでしかわからない大変さや難しさを痛感することが多々ありました。学生の発話のモチベーションを高めるためにどのような授業を提供するべきか。今後の留学期間を通しての私の考えるべき課題であると感じています。授業では毎回反省点もたくさんありましたが、学生の楽しそうに話す様子や「おもしろかったです!」の言葉が力になりました。年末年始はお休みで、その後大学がテスト期間に入りそのまま冬休みなので、しばらく学生に日本語を教える機会がないのは残念ですが、その間に知識を蓄えて後期に生かしたいと思います。

高校生向けの説明会にて
高校生向けの説明会にて

日本語の授業のほかに、留学生対象のロシア語の授業もいくつか受けています。ロシア語が話せないままロシアに来てしまったので、わからないことが多く今は大変ですが、今はとにかく必死で勉強しています。日本語を勉強しているロシア人の友達が、ロシア語の先生になってくれています。こういった学生の優しさに触れるたび、1度きりの留学先にこの大学を選んで本当によかったと感じます。冬休みが2月上旬までと長いので、こちらもその間にたくさん勉強して、後期の授業ではもっと発言できるようにしたいです。
授業のない日は、日本語の本がある図書館に行ったり、ロシア人の友達と勉強会をしたり、散歩したり、スケートしたりと、充実した休日を過ごしています。12月はじめには、高校生を対象とした大学説明会で折り紙や書道を披露してきました。気候は寒いですが、温かい周りの人たちに支えられ、留学生活を送ることができています。
いよいよ、モスクワの本当の冬が始まります。気温がマイナス2桁になりました。寒さに負けず、自分の留学生活をより充実したものにできるよう、これからも頑張ります。

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