異文化交流
International Exchange

海外レポートOverseas Report

モスクワ市立教育大学(2015年4月)

2015/04/30 ロシア 坂井香澄
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日本では春の訪れとともに新年度が始まり、新しい生活もスタートしたことと思います。ここモスクワでは、暦の上では春になりましたが、実際に感じる春はまだまだ遠いようです。先日も吹雪が吹き荒れる中、大学に行ってきました。

さて、今回はモスクワの初等・中等教育機関(=シュコーラ)で日本語を教える先生とお話ししたことを中心にお伝えしたいと思います。

シュコーラでは2007年度から正規の科目として日本語の授業が導入され始め、一時期は盛んに日本語が学ばれていました。しかし、ここ数年は日本語を教える学校の数も最盛期の半分以下に減ってしまったうえ、扱いも正規の科目から選択科目、あるいは授業外のクラブ活動となってしまいました。日本語教育にとって厳しい状況が続いていますが、シュコーラで教える先生によるとこれは日本語に限ったことではないそうです。英語が第二外国語として絶対的な地位を築いているのに対し、ドイツ語やフランス語をはじめとするその他の外国語は弱い立場にあるそうです。特に日本語は、将来子供の役に立つ言葉を学ばせたいと希望する保護者から敬遠されることもあるとのことでした。

3月の終わりに開催された、シュコーラで日本語を教える先生方の会議では、先生方が日ごろ抱える悩みやこれからの日本語教育の在り方について意見が交わされました。年少者の日本語教育に適切な教材の不足や教授上の不安などが話される中、明るい話題もありました。現在日本語を教えてはいないが、新しく日本語を教えるクラブ活動を始めたいと考えている学校があるそうです。その学校には日本語を教えられる先生がおらず、日本語クラブをどのように運営していったらよいかわからなかったため教師会に相談したとのことでした。モスクワにおける年少者の日本語教育が下火になっている今、このような動きがみられることは年少者の日本語教育を志す者としても、とても励みになります。モスクワ市立教育大学の学生の中には、将来日本語の先生になりたいと考えている学生も多く在籍しているので、そのような学生と協力しながら何かしらの活動ができないものかと考えています。

今年度からは新しく結ばれた交流協定のもと、ロシアの他大学との交流もますます盛んになっていくものと思われます。シュコーラで学ぶ生徒たちにとって、日本人と交流をする機会は決して多くはないので、筑波大学の学生をはじめとする日本人と交流をする機会を提供できるような活動をしていきたいと思います。

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