山口航平&Bui Quan Bao(ベトナム・日研生) - 日本語・日本文化学類 筑波大学 人文・文化学群

異文化交流
International Exchange

チューター体験記Tutor Experience

山口航平&Bui Quan Bao(ベトナム・日研生)

2020/03/29 山口航平

 チューター体験記にこんなことを書いていいのか分かりませんが、自分は「チューターをして留学生と友達になりたい!」という気持ちや「チューター活動を通して異文化について学びたい!」という、他の日日生が持つような動機を全く持ち合わせていませんでした。
それどころか、どちらかというと面倒臭いという感情や大変そうというネガティブなイメージを持っていたように思えます。
そこでこの体験記では、なぜそんな自分がチューター活動をすることになったのか、そして今はチューター活動についてどう思っているかということを述べていきたいと思います。

【体験学習で甲冑を着たところ】

 まずどうしてチューター活動をすることになったのかというと、「ベトナムから日研生を迎えるにあたり、男子学生の新規チューターが欲しい」という背景がある中、自分が夏休みにベトナムで2週間ほどの研修を控えており、さらにその研修先が日研生の所属する大学だからぜひやってみないかという先生からのお声掛けがきっかけになります。

その時は前述した通り、まだネガティブな感情が大きく、しかしその背景を考えると自分が適任なのはわかっていたので、せっかくだからやらせていただきますという形で引き受けることになりました。

 そして、チューターをするにあたり、本来は来日時に筑波大学で顔合わせをして宿舎入居や市役所に関わる手続きなどを行うのですが、今回は自分がベトナム研修を受けている間、まだ留学生がベトナムにいるということで、まさかの来日前に顔合わせをすることになりました。

日本語がどれくらいできるのかもわからず、自分もベトナム語が話せるわけではないので最初は非常に不安に思いましたが、会ってみると日常会話を日本語で問題なく出来たのですぐ打ち解けることができました。
そして、LINEを交換し、何回かメッセージをやりとりし、自分のベトナムでの生活を少し助けてもらうような形で顔合わせが終わりました。

【日研生オリエンテーションで】

 自分が帰国する前日に留学生が来日するということだったので、初日に行う市役所手続きや宿舎入居などは友人に代理を依頼することにはなりましたが、翌日自分が帰国して再会した後は、買い出しや食事などに一緒に出掛けました。
この時には日本のことを紹介するなど、楽しく会話をしながら一日を終えることができ、元々自分が持っていたチューター活動のイメージと実際はかけ離れているということを実感していました。

その後は自分が学園祭実行委員会やアルバイトなどで忙しい日々を送っていたため、直接会って支援することが難しい状況になってしまいましたが、同じ講義を受講していたため、その前後で話したり、LINEで生活上の疑問や困っていることを解決したりと関係を深めていきました。
その他にもレポートを書くときの手助けをしたり、留学生が行っている調査を手伝ったりなどの活動も行いました。

【歴史民俗博物館での見学】

 そうしているうちに半年が経過し、面倒臭いという感情や大変そうというイメージが全くなくなり、友人が増えただけという感じに自分の中で変化していることに気が付きました。
LINEやTwitterで他愛もない話をし、空いた時間に学食でご飯を食べ、学期が終わった時にはお疲れ様会ということで二人で焼肉にも行く・・・
そんな関係を友人以外のどんな言葉で表現すればいいか分からず、自分がチューターであるということを忘れ、単純に友人が困っているから助けるという形で関わるようになった時、自分のチューター業務は終わりを迎えることになりました。しかし、チューターの任期を終えても友達でなくなるわけではないので、今後も仲良くしていきたいと思っています。

 チューター業務に対してマイナスイメージをもっていた自分に、そしてその自分と同じような感情を抱いているかもしれない人に、決してそんなことはなく、ただ良い友人が1人できるだけで、悪いことなんてなかったと伝えたいと思います。

もし機会があればこの文章を読んでくださっている画面の前のあなたも、ぜひチューター制度に応募してみてください。
きっと良い出会いがあなたを待っているはずです。

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