モスクワ市立教育大学(2014年12月) - 日本語・日本文化学類 筑波大学 人文・文化学群

異文化交流
International Exchange

海外レポートOverseas Report

モスクワ市立教育大学(2014年12月)

2014/12/31 ロシア 坂井香澄
*

このコラムも第4回となりました。12月に入り、ここモスクワでは毎日氷点下の日々が続いています。最近は日が昇る時間もぐっと遅くなり、朝の8時を過ぎたころにようやく明るくなり始めるようになりました。私は現在、モスクワ市内にある3つの初等・中等教育機関(シュコーラ)で日本語を教える機会をいただいているのですが、そのうちの1校は朝早くに授業があるため、毎回日が昇る前に寮を出なければなりません。寮には各階に管理人の方がいらっしゃるのですが、先日シュコーラに行く時に挨拶をしたら、「なんて早いの!」と驚かれてしまいました。

シュコーラで行われている日本語教育には国が定める教育課程などはないため、授業で何を扱うかは、日本語を科目やクラブ活動として採用している学校長や実際に教えている教師の裁量にすべて任されており、学校ごとに全く異なった日本語の授業が行われています。どの学校の先生も大変熱心に日本語教育に取り組んでいらっしゃり、学校ごとの特色を感じながら毎回授業に臨んでいます。

また日本語教育関係の活動として、先日はモスクワ市内で行われた初等・中等教育機関日本語教師会議に参加し、モスクワ市内のシュコーラで日本語を教えていらっしゃる先生方の発表を聞いたり、意見交換をしたりしました。会議の内容は、それぞれの先生が今問題に感じていることや、普段の活動、日本文化をどう扱うかなど様々でしたが、ロシア人の先生方が共通して同じ問題を抱えていらっしゃり、それを解決しようと様々な策をとられていることがわかりました。私も何らかの形でその問題を一緒に解決していくことが出来ないかと奮闘しています。

*

さらに、こちらに来てからモスクワ在住の筑波大学卒業生の方々と会食をさせていただく機会にも恵まれ、人生の先輩として様々なお話をうかがうとても良い機会となっています。皆さん様々なお仕事をされていて、自分のキャリアについて考えを深めるきっかけにもなっています。

いよいよ今年も最後の月となりましたが、モスクワでは師走と言うようなあわただしい雰囲気はあまりなく、あたりは新年に向けてのクリスマスの装飾でいっぱいです。日本とは違う新年の迎え方、クリスマスの祝い方を体感することがとても楽しみです。それでは、よいお年を!


ページ上部へ